丹田呼吸とセロトニン

 脳内神経伝達物質であるセロトニンは「幸せホルモン」などとも呼ばれています。

 ◆セロトニンの作用 

  1. 覚醒作用  寝起きが良く、朝から爽快な気持ちでいられる。自律神経の交感神経に働きかけ、適度に緊張させ、活発な行動を起こしやすくします。 
  2. 姿勢を正しく・顔つきを精悍に  抗重力筋を興奮させる運動神経に働きかけ、背筋を伸ばさせて、顔の筋肉の締まりも良くなり精悍なメリハリのある顔つきにさせます。
  3. ストレス耐性  セロトニン神経はストレスに対して反応することがなく、平静な覚醒を維持することができます。すなわち、精神が安定した状態を維持することができます。 
  4. 痛みの抑制  痛みを抑える神経系の働きを強くして、痛みを抑制します。セロトニンが不足すると痛みを感じやすくなります。

◆セロトニンを増やすためには

  1.  光を浴びる 日光をしっかりと浴びることで、セロトニンは増加します。
  2.  栄養 セロトニンの原料となるトリプトファンを摂取します。 トリプトファンは体内で合成することのできない必須アミノ酸で、大豆製品・ナッツ類・カツオやマグロ、肉類、乳製品などに多く含まれています。また、ビタミンB6も必要です。ビタミンB6は赤身の魚やニンニク、肉類(特にレバー)に多く含まれています。
  3.  リズム運動 筋肉の弛緩と収縮を繰り返すリズム運動を行うと、セロトニンが増加します。 ・ウオーキング ジョギング ・ダンス ・咀嚼 (ガムを噛むのも効果的です) ・歌やお経、念仏 

<呼吸というリズム運動

ヨガ呼吸や気功や丹田式呼吸 興味深いのは呼吸によってもセロトニンを増やすことができることです。意識的に丹田のある腹筋を収縮させる呼吸(腹式呼吸)を繰り返すことのより、セロトニンを増やし、セロトニン神経を鍛え、「幸せホルモン」を増やすことができます。

丹田呼吸と健康法

ストレスの多い現代社会において、不眠やうつ病、パニック障害や自律神経失調症といったとても苦しい心身の不調に対して、自分で軽減できる方法を模索されている方々も多いことと思います。また、スポーツや仕事でメンタルを安定する方法を模索されている方々もいらっしゃいます。丹田呼吸はこれらの問題に対処する方法の一つです。丹田呼吸を軸にそういった方々に役立つ情報を提供できればと思います。